熱収縮フィルム　2023年07月07日

当社と伊藤忠商事株式会社の合弁会社、ボンセットアメリカコーポレーション(米国ノースカロライナ州)は、2022年8月よりRecyclableな素材の次世代シュリンクラベル「Bonpet Renew」の販売を開始しました。2025年には米国で年間10,000トンの販売を目指します。

【背景】

米国の飲料や日用品におけるラベル用シュリンクフィルムの需要は、ブランドオーナーのデザインによる差別化戦略のため堅調に増加しています。他方で循環型社会を目指す意識の高まりから、2020年発足のU.S Plastics Pact（米国プラスチック協定）が策定したガイドラインにより、2025年までにPETボトルラベルのRecyclable化が目指されています。現状、PETのリサイクル率は30%にとどまり、ラベルを剥がして捨てる習慣がない米国では、PETボトルのリサイクルフローを阻害する素材のラベルは今後淘汰されることが見込まれています。

【Bonpet Renewについて】

Bonpet Renewは、このような米国社会が求めるRecyclableなラベル用シュリンクフィルムです。APR(The Association of Plastic Recycle )認証を取得し、ラベルを剥がすことなくPETボトルと一緒にリサイクルすることができます。

本製品は、ボンセットアメリカコーポレーション、原料メーカー、インクメーカーが共同で開発しました。安定したシュリンク特性の発現が非常に難しい結晶化成分の多いPET素材を、世界の市場ニーズに対応してきた加工技術を基に、他社に先駆けて製品化に成功しました。本製品最大の特徴は、現在同市場において主流となっているフィルムと酷似した力学的物性を実現しており、市場での置き換えが早期に可能であるという点です。 当初生産能力は年5,000トンでしたが、他の製造ラインも製造の条件を確立したことで、2025年には10,000トンの販売を目指します。