サステナビリティ

トップメッセージ

すべてのステークホルダーから期待される
エクセレントカンパニーを目指して。

代表取締役社長 福田 祐士

いま、タキロンシーアイに求められる「サステナビリティ」、そして「ガバナンス」。

サステナビリティ経営は、会社を支える柱です。当社はBtoBのメーカーであり、世界中の様々な顧客、取引先と複雑なサプライチェーンを形成していますので、対面している一つひとつの業界を注視しながら、適時適切に関係を構築していく必要があります。サステナビリティを希求する社会の趨勢は、もう後戻りすることはないと認識しており、社会的な要請をよく理解しながら取り組みを進め、パブリックカンパニーとしての責務をしっかりと果たしていきます。

一方で、企業として利益を追求し、社員や株主、投資家を中心とするステークホルダーの皆様に価値をお届けするという観点も、やはり重要だと思っています。当社の経営成績は長らくPBRが1倍を切っており、いかに企業価値を上げていくかが問われています。社員に魅力的な報酬を提供しながら、配当を充実させ、社会に貢献していくためには、やはり「稼ぐ力」を強化することが最優先だと考えます。自らがサステナブルに成長していかなければ、社会に対してもサステナブルな価値を届けることはできません。

自らのサステナブルな成長を支えるものが「ガバナンス」であり、2023年度の単年度経営計画においても「ガバナンス体制の深化」に重きを置いています。この点では、豊富な知見を持つ社内外の取締役・監査役が集まっているボードメンバーの働きに期待しています。当社はこれまでも監査役会設置会社として、かつ親子上場会社として、透明性の高いコーポレート・ガバナンス体制を要請されており、少数株主の皆様から疑義を抱かれないような、しっかりした体制を確保するため、様々な取り組みを進めてきました。加えて、収益力の改善や資本効率の向上が急務という現状において、より多角的な視点で経営に関する議論の活性化を図ることが必要という取締役会の共通認識のもと、2023年4月より、監督と執行の分離や取締役会への付議基準の見直しなどをさらに進めています。私と社外取締役・監査役の方々で構成されるガバナンス委員会を中心に、利益相反取引の審議から事業ポートフォリオマネジメントに至るまで幅広い議論がなされており、新鮮なご指摘をいただくことも多く、心強く感じています。

タキロンシーアイグループは社会とともに持続的に成長するためのビジョンを描き、
その実現に全力で取り組むことをお約束します。

2023年度の単年度経営計画では、定量・定性の両面で達成し、「現場力」や「稼ぐ力」を取り戻すことに注力してまいりました。良質な財務体質を活かして成長投資を積極的に行いつつ、株主・投資家の皆様への還元もしっかりと確保させていただき、バランスの良いキャピタルアロケーションで企業価値の向上を図る。そして成長の源泉である人材にしっかりと報い、モチベーションを確保しつつ、成長機会を提供する。これらのどの一つも欠くことのできない施策であり、同時にやっていかなければならない難しさはありますが、必ず実現する所存です。

タキロンシーアイが展開している「出題者、地球。」という企業広告があります。SDGsに代表される地球規模の社会課題に対して、「私たちは製品で解答(解決)していく」という挑戦の意思を、社会へのメッセージとして発信しているものです。次の成長フェーズでは、具体的な新製品や新技術をもって「社会課題を解決」することにこだわり、社会に対してリアルな価値を提供しつつ利益を増幅させ、タキロンシーアイグループが持続的に成長し続けるというポジティブサイクルを具現化していくこと、そのための成長ビジョンを描くことが私の使命であると感じています。

まずは実直に足元の事業上の課題解決を図り、続く次期中期経営計画における成長を確かなものにしていきます。そして、すべてのステークホルダーから期待されるエクセレントカンパニーに導いていきたいと考えます。ステークホルダーの皆様には引き続きご支援とご理解を賜りたくお願い申し上げます。