IR・投資家情報

トップメッセージ

 2024年3月期第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、社会経済活動の正常化が進み、内需を中心に緩やかな持ち直しの動きが見られました。一方、エネルギー価格や原材料価格の上昇、世界的な金融引締め、ウクライナ情勢の長期化や中国経済の先行き懸念など、海外景気の下振れがわが国の景気を下押しするリスクとなっており、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
 当社グループを取り巻く環境におきましては、マンション改修工事の需要が引き続き好調であったものの、金融引締め等を背景とした海外市場の低迷の長期化に加えて、前年同期に活況であった半導体市況の減速など予断を許さない状況が続きました。
 このような環境のもと、2023年度単年度経営計画の基本方針に沿い、定量計画の必達と定性計画の確実な実行を念頭に引き続き事業活動を行ってまいります。
 さて、現在のタキロンシーアイに必要なものは何か。私は「収益力の強化」「研究開発力の底上げ」「組織管理体制の見直し」の3点にフォーカスすべきと考えています。「収益力の強化」に関して、メーカーとして最優先で取り組まなければならないのが合理化による生産性向上です。また収益力を上げるには、高付加価値な新製品で市場をリードするという観点も忘れてはならず、そのための「研究開発力の底上げ」も欠かせません。これら「攻め」の施策の実効性を高めるために、あらためて「組織管理体制の見直し」が必要だと認識しています。
 さらに、良質な財務体質を活かして成長投資を積極的に行いつつ、株主・投資家の皆様への還元もしっかりと確保させていただき、バランスの良いキャピタルアロケーションで企業価値の向上を図る。そして成長の源泉である人材にしっかりと報い、モチベーションを確保しつつ、成長機会を提供する。これらはどれ一つをとっても欠くことのできない施策であり、同時にやっていかなければならない難しさはありますが、必ず実現する所存です。
 まずは実直に足元の事業上の課題解決を図りつつ、今年度経営計画を達成し、続く次期中期経営計画における成長を確かなものにしていきます。そして、すべてのステークホルダーから期待されるエクセレントカンパニーへと導いていきたいと考えます。
 株主・投資家の皆様におかれましては、今後とも変わらぬご支援とご鞭撻を賜りますようお願い申しあげます。

代表取締役社長 福田 祐士